コーヒー豆の保存方法と賞味期限

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こんにちは、日本バリスタ協会公認のバリスタ、にっしーと申します。

さて、みなさんはどのようにコーヒー豆を保存しているでしょうか?

なんとなくで保存している方も多いかもしれませんね。

新鮮なコーヒー豆を購入しても、正しく保存しなければ急速に劣化が進んでしまいます。

劣化した豆と、新鮮な豆とでは、風味に天と地ほどの差がついてしまいます。

せっかく買ったコーヒーですから、長くおいしく楽しみたいですよね。

ここでは、プロの観点から見た、コーヒー豆の保存方法と賞味期限について紹介していきます。

コーヒー豆の保存方法

コーヒー豆は保存方法によって、1年以上風味を保つことも可能です。

ぜひ、正しく保存して、おいしく飲んであげてください。

ここからは保存期間別に方法を3つに分けて紹介していきます。


長期保存

半年ほど保存可能。
飲みきれない豆や、お客様用のちょっといい豆の保存などにおすすめ。

中期保存

1か月保存可能。まとめ買いしてこれから使っていく豆の保存におすすめ。

短期保存

1~2週間保存可能。日常的に使うの豆はこの保存方法がおすすめ。

 共通する保存のポイント

コーヒー豆を劣化させる主な要素は「空気」「紫外線」「高温」「多湿」の4つです。

これらの要素をいかに排除するかが保存のポイントになります。

また、粉の状態で保存すると、豆の状態で保存するよりも劣化が早く進んでしまいます。

ですから、できるだけ豆の状態で保存することをお勧めします。

そして、できるだけ早く適切な保存環境においてあげましょう。

当たり前ですが、いくら正しく保存しても、一度劣化した豆は元には戻りませんから。

では、保存期間別に具体的な保存方法を見ていきましょう。

長期保存する場合の保存方法

[保存方法] 密閉できる容器や袋に入れ、冷凍庫で保存

[保存可能期間] 半年程度

コーヒー豆は含まれる水分量が少ないため、凍ることはありません。

また、冷凍庫内は低温で光も入ってこないため、豆の保存には最適な場所です。

実際に、私も1年以上冷凍庫で保存した豆を飲んだことがありますが、

十分に風味を楽しめる鮮度が保たれていました。

ただし、この方法で保存した豆を使用する際に重要な注意点があります。

それは、「必ず常温に戻してから、容器(または袋)を開ける」ということです。

なぜ、冷凍庫から出してすぐに開けてはいけないかというと、

すぐに開けてしまった場合、豆に結露が付着し、急速に劣化が進んでしまうからです。

「開けるときは常温に戻してから」これを徹底することが重要です。

中期保存する場合の保存方法

[保存方法] 密閉できる容器や袋に入れ、冷蔵庫で保存

[保存可能期間] 1か月程度

こちらは「長期保存」の保存場所を冷蔵庫に変更したものです。

冷蔵庫に保存する利点としては、常温に戻す時間が短いということです。

こちらの場合も容器を開けるときは常温に戻してからが基本となります。

冷凍庫に比べ温度が高いので、比較的早く常温に戻すことができます。

短期保存する場合の保存方法

[保存方法] 光を通さない密閉容器や袋に入れ、冷暗所で常温保存

[保存可能期間] 1~2週間程度

普段使いのコーヒー豆の保存にお勧めの方法です。

上で紹介した二つの方法は鮮度を長く保つことができます。

しかし、先に述べた通り「常温に戻す」という工程が必要になります。

飲みたいときにすぐに使えないのは、地味にストレスですよね。笑

ですので、普段使いの豆は常温で保存することをお勧めしています。

この方法で保存する豆は一週間前後で飲みきれる量にして、早めに楽しむのがポイントです。

コーヒー豆の賞味期限

賞味期限と消費期限の違い

「賞味期限」と似た言葉に「消費期限」というものがあります。

言葉は似ていますが、その意味には大きな違いがあります。

まずはそれぞれの意味を確認してみましょう。

農林水産省では、以下のように定義づけられています。

[賞味期限] 袋や容器を開けないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合に、
この「年月日」まで、「品質が変わらずにおいしく食べられる期限」のこと。

[消費期限] 袋や容器を開けないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合に、
この「年月日」まで、「安全に食べられる期限」のこと。

(引用:https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/featured/abc2.html)

簡単に言うと、

「賞味期限」は「この日までおいしく食べられるよ」という日付で

「消費期限」は「この日までに絶対食べてね」という日付

ということですね。

コーヒー豆の賞味期限

では、気になるコーヒー豆の賞味期限ですが、全日本コーヒー協会によると、

開封済みのコーヒーの賞味期限は約1ヵ月とされています。

意外と長いですね!

しかし、どんな食品でもそうですが、劣化は日々ゆるやかに進行していきます。

ですので、私個人としては、先に紹介した保存方法ごとの保存可能期間を目安に

早めにおいしく飲むことをおすすめしています。

まとめ

以上、プロの観点から見たコーヒー豆の保存方法を紹介いたしました。
最後にポイントをまとめておきます。

POINT!!

・コーヒー豆を劣化させる要因は「空気」「紫外線」「高温」「多湿」の4つ

・粉よりも豆の状態で保存した方が鮮度は長持ち

・豆を購入してからできるだけ早く、正しい保存環境に置く

・保存期間によって保存方法を変える

保存可能期間保存方法注意点
長期保存半年程度密閉容器に入れ冷凍庫で保存常温に戻してから開ける
中期保存1ヵ月程度密閉容器に入れ冷蔵庫で保存常温に戻してから開ける
短期保存1~2週間密閉容器に入れ冷暗所常温で保存保存量は少なめに
・開封済みのコーヒーの賞味期限は約1ヵ月。でも、早めに飲むのが一番!

最後までお読みいただきありがとうございました。



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にっしー
日本バリスタ協会(JBA)の公認バリスタ。同協会の認定資格で「最高位」にあたるJBA Barista License Level 3 を取得。お店でコーヒーを淹れるかたわら、専門学校で後進への指導もさせてもらっています。 元システムエンジニア→軽く鬱になり退職→30歳にしてバリスタへの転身を決意→食の専門校レコールバンタン入学・卒業→バリスタ兼ブロガーとして『あなたをコーヒーのとりこ』にするための情報を発信しています!