【事前に予習!】JBAバリスタ試験 Level3 スクールの詳細

バリスタライセンスLevel3講習会アイキャッチ

こんにちは、日本バリスタ協会(JBA)公認のバリスタ、にっしーです。

私も所属する日本バリスタ協会が主催する資格「JBAバリスタライセンス」。
バリスタを志す者にとっては持っていて損はない資格です。

その中でもレベル3は最上位に位置する資格なので「むずかしそうだな…」とか「いったいどんなことを勉強するんだろう…」と不安になっている方も多いのではないのでしょうか?

出来ることなら、どんな内容なのか事前に知っておきたいところですよね^^
心構えができている方が、スクール(講習会)がより実りのあるものになるかと思います。

そこで今回はレベル3のスクールについて事前に知っておきたいことを私の体験を通してお伝えしていきたいと思います。

資格取得までの流れ

まずは簡単に資格取得までの流れを確認しておきましょう。

と言ってもこれまでのレベル1~2と変わりませんので、ここは簡単に解説していきますね。

資格取得の流れ

受験経験がある方はご存じかと思いますが、JBAライセンス取得までの流れは上図ようになっています。

試験を受けるためには、まず講習会(JBAではスクールと呼んでいます)に参加しなければなりません。
ここで試験に必要な知識やスキルを身につけるわけですね。

スクールを修了することで初めて資格試験を受けることが出来るようになります。
そして、見事試験に合格すると、JBAライセンス取得。となるわけですね。

申し込みから受講までの流れ

申し込みと必要書類の準備

では次に申し込みと必要書類についてです。

こちらもこれまでの試験と同様で、日本バリスタ協会のホームページから手続きができます。Webでの申し込み後、受講料を振り込めば完了です◎

さて、ここで1つ注意点があります。

レベル3のスクールは年に2回、春と秋にしか開講されません。
もし、あなたが受講しようと考えているあれば、この手続きはできるだけ早く済ませましょう。「迷ってたら受講が半年後になっちゃったー!」なんてことになりかねませんからね。
最新のスケジュールは日本バリスタ協会のホームページから確認できます。


さて、申し込みが完了すると、後日JBAから案内書類が届きます。

その中で当日までに準備しなければならないものが3つあります。

  1. 受講票
  2. 就業証明書
  3. 誓約書

これもレベル1~2の時と同じです。

受講票には証明写真、就業証明書には今働いているお店のサインが必要になるので早めに準備しておきましょう。誓約書は自筆のサインだけでOKです。

予習課題

さて、これはレベル3で新たに登場した要素ですね。
これまでのレベルではありませんでしたが、レベル3からはなんと予習課題があります!

「課題」と聞いてちょっとドキッとしませんでしたか?

私もそうでした 笑

でもご安心ください、課題といってもそこまで難しいものではありません。
課題の内容もシェアしていきますので、一緒に見ていきましょう。

大きく分けると課題の内容は以下の2つになります。

  1. DVDを観てメッシュ調整とドリンク作成の練習をする
  2. コーヒーの粉を触って正しいメッシュの感触を覚える

では、順に解説していきます。

DVDを観てメッシュ調整とドリンク作成の練習をする

申し込み完了後、書類と一緒にDVDが1枚届きます。

このDVDには、実技試験で必要となるドリンクメニューの作り方とメッシュ調整の方法が収録されています。

これを観て練習するのが1つ目の課題ですね。

予習用DVD
予習用DVD
収録内容
  • グラインダーの調整方法
  • カフェ ルンゴ
  • カフェ リストレット
  • カフェ フレッド シェケラート
  • デザインカプチーノ

収録時間は全7分ほどと、かなり凝縮された内容になっています。
ちょっとした空き時間でも学習しやすいですね。

作り方を覚えたら、実際に練習しておきましょう。
一通り頭に入れておくと、スクールでの実技練習にスムーズに入っていけますよ◎

コーヒーの粉を触って正しいメッシュの感触を覚える

DVDと一緒に3種類のコーヒーの粉が同封されてきます。

練習用コーヒー3種
メッシュの違う粉3種類
同封内容
  • 正しいメッシュで挽いた粉
  • 正しいメッシュから90°メモリをずらした粉
  • 正しいメッシュから180°メモリをずらした粉

この粉は手の感触でメッシュを判別する練習に使います。

これが2つ目の課題です。

粉を指でつまんですり合わせ、指に感触を覚え込ませていきます。

でも、なぜこんな練習が必要なんでしょうかね?

実はこの練習、実技試験に大きく関わってきます。

レベル3の実技試験でもレベル2と同様にメッシュの調整があります。しかも、これまでに比べてメモリが大きくズレているんです。

そのため、メモリを少し調整するたびに抽出して確認していると、制限時間をオーバーする可能性が高くなります。

なので、ある程度までは指の感覚で合わせて、最後の微調整を抽出して確認する。というテクニックが必要になって来るんですね。

そのために、粉の感触を指に覚え込ませる必要があるわけです。

毎日触って、練習するといいですよ◎

受講

すべての準備を済ませたらいよいよスクールを受講します。

スクールは2日間の日程で行われます。

当日は受付時間が20分ほどしかないので、遅刻しないように会場に向かいましょう!

スクールの内容

それではいよいよスクールの内容を私の経験も交えて紹介していきます。

ここでお伝えする内容は今後のカリキュラム更新等により、変更になる可能性がありますのでご了承ください。

※スクールでの撮影・録音は禁止されています。紹介している写真は再現イメージです。

座学

レベル3でもこれまでと同様に専用のテキストが配られ、それを元に学習が進められます。

Level3 テキスト
JBAバリスタライセンスLevel3 テキスト

レベル3で新たに学習する内容は大きく分けて3つとなります。

  • エスプレッソコーヒーマシンの歴史と進化
  • バリスタに求められるサービス
  • カッピングとテイスティング

エスプレッソコーヒーマシンの歴史と進化

エスプレッソコーヒーマシンの発明から現代にいたるまでの歴史と進化について学習します。
多くの進化をたどってきたエスプレッソコーヒーマシン。
その仕組みやスペック、開発者など細部まで学習していきます。

また、講義内では、当時の味を再現したエスプレッソをテイスティングし五感を通して歴史を学んでいきます。

初期を再現したエスプレッソ
最初期を再現したエスプレッソ
クレマが無く、風味も弱い
レバー式を再現したエスプレッソ
レバー式を再現したエスプレッソ
クレマのキメが粗い

バリスタに求められるサービス

サービスの目的やその方法、効果等について学術的な根拠も交えて学習します。
この項では外部講師としてプロのサービスマンの方を招き講義が進められます。
リアルな体験談を交えた講義で、自らのサービスと照らし合わせてながら学習するとより深い学びにつながります。

カッピングとテイスティング

カップクオリティーの評価手法として重要視されているカッピングについて、その基礎知識を学習します。
こちらはテキストによる学習のみで実技はありません。

エスプレッソのテイスティング

テイスティングでは、JBAの評価基準に合わせて数値化する練習をしていきます。

評価項目や評価基準はレベル2の時と同じですが、レベル3の試験ではテイスティングするエスプレッソが5つに増えています。

練習では「アラビカ70% ロブスタ30%のイタリアンブレンド」「アラビカ100% イタリアンブレンド」「アラビカ100%の深煎り」「アラビカ100%の浅煎り」の計4種類を使います。

講師の方との答え合わせがあるので、そこで自分の感覚とのズレを修正していきましょう!

テイスティングだけはスクールが終わった後に一人で練習することが出来ません!
答え合わせをしてくれる人がいませんからね。

ここがラストチャンスだと思って、自分の感覚と数値をしっかりマッチングさせておきましょう。

実技試験の練習

実技の練習は次のような順序で進んでいきます。

  1. メッシュ調整の解説・実習
  2. ドリンク作成の解説・実習
  3. 試験を想定した通し練習
  4. 各自の苦手分野を練習

順に解説していきますね。

メッシュ調整の解説・実習

まずはメッシュ調整の解説と一人ずつ実習する時間があります。

普段の仕事で大きくズレたメッシュを調整する機会はなかなかないと思うので、この機会を逃さずしっかり習得しておきましょう。

この時に事前課題の成果が出てきますので、大いに発揮してください◎

これまでJBAのスクールではドーシングチャンバー付きのグラインダーを使用していましたが、世の中の動向に合わせ、オンデマンド式を使用に変更になりました。
試験本番では「チャンバー式」か「オンデマンド式」を選択できますので、チャンバー式に慣れている方もご安心ください。

ドリンク作成の解説・実習

次に試験に必要なドリンクメニューの解説と練習があります。

試験に必要なメニューは以下の6種類となります。

  • カフェ ノルマーレ
  • カフェ ルンゴ
  • カフェ リストレット
  • カフェ マッキャート
  • カフェ フレッド シェケラート
  • デザインカプチーノ(ハート、リーフ)

普段のお店ではなかなか作らないメニューもあるかもしれませんね。

でも安心してください、講習では基礎からしっかり教えてくれます。

作り方のポイントや、素早く作るコツなども解説してくれるので、しっかりと吸収しましょう。

試験を想定した通し練習

続いて試験本番を想定した練習が行われます。

実際にタイムを計りながら行うので実戦さながらですね。

ここで全体の流れやスピード感、自分の苦手分野を見つけ出していきます。

みんなが見ている前で一人ずつ行うので、とても緊張しますよね。

おそらく色々と失敗すると思いますが全然大丈夫です。
ここでは「自分には何が出来て何が出来ないのか」を明確にすることに集中してください。

なので「失敗=苦手分野が見つかってラッキー」くらいに考えてOKです◎

各自苦手分野を個別練習

最後に各々希望のメニューを練習していきます。

これまでで見つけた苦手分野を克服していきましょう!

講師の方にアドバイスをもらえる最後のチャンスなので、いかに有効活用するかがキモになります◎

ガンガン質問して疑問点を解決しておきましょう。

試験の解説

最後に試験についての解説があります。

試験の評価ポイントなども解説されますので、ある意味一番大事な部分かもしれません。

最後まで集中力を切らさずに聞きましょう!

受験までの流れ

では最後に受験方法について簡単に解説したいと思います。

今回取り上げたスクールを修了すると、いよいよ試験を受けることが出来るようになります。

この受験資格は10年間有効です。

つまり、むこう10年間はいつでも(何度でも…)受験することが出来るということですね。

10年もほっとく人はなかなかいないと思いますが、もしそうなった場合はスクールの再受講が必要になりますので注意してください。

試験の申し込みも日本バリスタ協会ホームページから行うことが出来ますよ。

最後に

さて、今回はJBAバリスタライセンス Level3のスクールについて書かせて頂きました。

いかがでしょう、少しは不安が軽くなりましたか?^^

また、これをきっかけにバリスタライセンスに興味を持たれたあなた!
ぜひLevel 1 から資格取得を目指してみてはいかがでしょうか?^^

Level 1 は基本的なエスプレッソの抽出とカプチーノの作成が出来れば十分合格できます。

ぜひ資格を取得して、一緒にコーヒーの世界を楽しみましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました。

ちなみに、今回紹介したJBAバリスタライセンスLevel3試験の攻略法は以下のページで紹介しています。

気になる方はチェックしてみてください◎


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ABOUT US
にっしー
日本バリスタ協会(JBA)の公認バリスタ。同協会の認定資格で「最高位」にあたるJBA Barista License Level 3 を取得。お店でコーヒーを淹れるかたわら、専門学校で後進への指導もさせてもらっています。 元システムエンジニア→軽く鬱になり退職→30歳にしてバリスタへの転身を決意→食の専門校レコールバンタン入学・卒業→バリスタ兼ブロガーとして『あなたをコーヒーのとりこ』にするための情報を発信しています!