こんにちは、日本バリスタ協会認定バリスタのにっしーです。
普段はお店でコーヒーを淹れたり、カフェの学校で講師の仕事をしながら、コーヒーの魅力を発信しています^^
さて、今回のテーマは、ドリップバッグをおいしく淹れる方法です。
スーパーなんかで手軽に購入できるドリップバッグ。
最近は町中のカフェでもよく見かけるようになりましたよね。
簡単にドリップコーヒーを楽しめるので、私自身よく利用しています。
しかし、いざ淹れてみるとちょっと薄かったり、イマイチな味に仕上がることも多くありませんか?
「手軽な分、味が落ちるのは仕方がないんじゃないの?」
と思うかもしれませんが、実は、ちょっとした工夫をするだけで、グッと味がよくなる方法があるんです!
そこで、今回はプロバリスタにっしーが考案した、ドリップバッグを“さらに”おいしく淹れる方法をこっそり紹介しようと思います。
ぜひ、この淹れ方でワンランクアップしたコーヒーを楽しんでくださいね◎
目次
ドリップバッグを”さらに”おいしく淹れる方法
早速ですが、ドリップバッグを“さらに”おいしく淹れる方法から紹介していきたいと思います。
- ドリップバッグをサーバーにセットする
- お湯を20g注ぎ、30秒待つ
- 全体量の半分までお湯をゆっくり注ぐ
- 最後までお湯を注ぎ、落ちきったら完成
どうでしょう?なんとなく淹れ方のイメージはできましたか?
もしイメージできなくても、これから丁寧に解説していくので安心してくださいね◎
この淹れ方のキーポイントは「お湯の量」と「むらし」です。
詳しい解説はこの後でしていきますので、一緒に見ていきましょう!
レシピ
それではまず、レシピについて解説していきます。
- ドリップバッグ:1個
- お湯:(ドリップバッグの粉量 × 16)g
ここで1つ目のキーポイント「お湯の量」が登場します。
意外と知られていませんが、ドリップバッグは製品によって入っている粉の量が違います。
そのため、それに合わせたお湯の量を計算してあげる必要があるんです。
例えば、粉量が10gのドリップバッグであれば
- 10 × 16 = 160
つまり、160gのお湯で淹れるということになります。
粉量はパッケージの裏に書いてあるのでチェックしてみてくださいね。
それでは、いよいよ詳しい淹れ方を見ていきましょう。
淹れ方
- ドリップバッグをサーバーにセットする
- お湯を20g注ぎ、30秒待つ
- 全体量の半分までお湯をゆっくり注ぐ
- 最後までお湯を注ぎ、落ちきったら完成
淹れ方の流れはこうでしたね。
では、この順番で詳しく解説していきます。
①ドリップバッグをサーバーにセットする
ドリップバッグをキリトリ線に沿って開き、サーバーセットします。
カップに直接セットしても良いですが、その時はカップに十分な深さがあることを確認しましょう!
淹れている最中にバッグが浸かると、雑味が出やすくなってしまいます。
最後に、はかりの目盛りをゼロにリセットしたら準備完了です!
小さなカップだと、淹れている時にバッグがお湯に浸かってしまいます。
マグカップなどを使用するのもおすすめですよ◎
②お湯を20g注ぎ、30秒待つ
お湯を沸かし、90℃~85℃まで冷ましたら、粉全体を湿らすように注ぎます。
同時にストップウォッチもスタートさせましょう。
その後、30秒待ちます。
これが2つ目のキーポイントである「むらし」という工程です。
この工程を入れることで、粉の細胞が開き風味を引き出しやすくなるんです!
これで風味がグッとよくなりますよ◎
③全体量の半分までお湯をゆっくり注ぐ
次に、お湯を全体量の半分まで注ぎます。
例えば、レシピの湯量が160gであれば、80gまでお湯を入れるといった具合ですね。
ここでは、20~30秒くらいかけてゆっくりと注ぎましょう。
1回目はおいしい成分がたくさん出るので、できるだけじっくりと淹れてあげます。
500円玉くらいの円で粉全体に注ぐのがコツですよ。
もし、途中でお湯かさが増したら、一度注ぐのをやめて、落ち着いてからまた注いでください。
④最後までお湯を注ぎ、落ちきったら完成
10秒ほど待って、ある程度お湯が落ちたら、レシピで計算した湯量になるまで注ぎます。
この時もさっきと同じか少し早いくらいのペースで入れましょう。
コーヒーが全て落ちきったらカップに注いで完成です◎
今回使用した器具
ドリップバッグコーヒーがイマイチになる原因
さて、ここまででドリップバッグをおいしく淹れる方法を紹介しました。
おいしいコーヒーに仕上がりましたか?
最後に、どうしてこの淹れ方をするとおいしくなるのかを種明かししていきたいと思います。
今回紹介した淹れ方は、下の「ドリップバッグコーヒーがイマイチになる原因」を解決するように考えられていました。
その原因とは次の4つです。
- お湯の量が多すぎる
- 抽出中にバッグが浸かる
- 「むらし」工程がない
- お湯を淹れるスピードが速い
順番に解説していきますので気になる方はチェックしてみてくださいね。
お湯の量が多すぎる
実を言うと、市販のドリップバッグに書かれているレシピは、お湯が多すぎる場合がほとんどなんです。
そのため味が薄くなりやすいんですね。
豆の種類にもよりますが、お湯の量はコーヒーの粉1gに対して、16g前後が適正とされています。
そのため、粉量に合わせてお湯の量を調節していたわけです。
抽出中にバッグが浸かる
淹れている最中にバッグの底がお湯につかってしまうと、その部分だけ味が出過ぎた状態になります。
これが雑味の一因になってしまうんですね。
そのため、手順の中では大きめの容器を使っています。
「むらし」工程がない
最初に少量のお湯で粉を湿らせ、30秒ほど置く工程を「むらし」と言います。
これによってコーヒーの細胞が開き、風味が格段に良くなります。
市販品の淹れ方にはこの工程が無いため、味が薄くなりやすいんですね。
上で紹介している淹れ方では、しっかりとむらしの工程を淹れているので、風味がより引き出されます。
お湯を入れるスピードが速い
お湯を「ゆっくり入れる」のか「サッと入れる」のかでも味はかなり変わってきます。
特に、ドリップバッグは粉量が少ないので、素早くお湯が通り抜けていきます。
そのため、美味しい味が出切る前にドリップが終わってしまう、なんてことになりがちです。
紹介した淹れ方では、それを防ぐために時間を決めてゆっくりとお湯を注いでいます。
以上が今回紹介した淹れ方の種明かしでした。
頭の中のモヤモヤが、少しスッキリしましたか?^^
ぜひこの淹れ方をマスターして、おいしいコーヒーを淹れてみてくださいね◎
まとめ
今回はドリップバッグをおいしく淹れる方法を紹介しました。
最後までお読みいただきありがとうございます!
最後に今回の要点をまとめておきますので参考にしてください。
このページがあなたの素敵なコーヒーライフのお役に立てれば幸いです。
それではまた、次のテーマでお会いしましょう!
- ドリップバッグをサーバーにセットする
- お湯を20g注ぎ、30秒待つ
- 全体量の半分までお湯をゆっくり注ぐ
- 最後までお湯を注ぎ、落ちきったら完成
- お湯の量が多すぎる
・・・粉1gに対して、お湯16g前後がおすすめ。 - 抽出中にバッグが浸かる
・・・大き目の容器で淹れる。 - 「むらし」工程がない
・・・最初に20gのお湯を全体にかけ、30秒待つ。この工程を入れることでコーヒーの風味が格段に良くなる。 - お湯を淹れるスピードが速い
・・・時間を決めてゆっくりと注ぐ。