こんにちは、日本バリスタ協会公認のバリスタのにっしーです。
さて、今回取り上げるのは水出しコーヒーです。
日本では馴染みのあるコーヒーですが、近年「コールドブリュー」という名前で世界的にも注目を集めているんですよ。
そんな、ちょっとオシャレな「コールドブリュー」ですが、実は家庭でも簡単に作ることが出来るんです。
ここでは、今日から試せる簡単な作り方や、プロが認めたおいしく作るポイントなんかを紹介していきます!
それではさっそく見ていきましょう◎
目次
2種類の作り方
水出しコーヒーを作るにあたって、おすすめの方法が2種類あります。
作成手順が簡単な「専用ボトルを使う方法」とコスパの良い「お茶パックを使う方法」です。
どちらの方法でもおいしく作れるので、あなたのスタイルに合わせて選べば大丈夫ですよ。
お茶パックを使う方法
お茶パックにコーヒーを詰めて使います。
道具は100円ショップで揃うので、気軽に試してみたい人にはオススメですよ。
しかし、粉をパックに詰めるのに、ちょっと手間がかかります。
私は面倒くさがり屋なので、専用ボトルの方を推しています 笑
準備するもの
では、さっそく準備に取り掛かっていきましょう。
ここではお水1リットル分の分量で解説していきますね。
大体4~5杯分の分量となります。
作る量を調節したいときは下の表を参考にしてください。
- レギュラーコーヒー(中挽き~中粗挽き): 130g
- お水: 1000ml
- 『専用ボトル』 または 『お茶パックとウォーターピッチャー』
分量を調整する場合は、水100ml に対してコーヒー13gの分量でOKです。
詳細は以下の表をご覧ください。
水 | 500ml | 600ml | 700ml | 800ml | 900ml | 1100ml | 1200ml | 1300ml |
コーヒー | 65g | 78g | 91g | 104g | 117g | 143g | 156g | 169g |
作り方
準備が出来たらさっそく作りたいところですが、その前に一つ大事なポイントがあるんです。
それは作り始めるタイミングです!
実は、水出しコーヒーが出来上がるまで約7~8時間かかります。
お水でゆっくりと抽出するので、どうしてもそのくらいかかってしまうんですよね。
しかも、この時間は短すぎても長すぎてもダメなんです。
短いと風味が弱くなりますし、長すぎると雑味が出てきてしまいます。
なので、しっかり計画を立ててから作りはじめましょう!
私のオススメは夜寝る前に仕込むことです。
寝ている間にゆっくり抽出され、翌朝にはおいしい水出しコーヒーが出来上がっていますよ◎
それでは、次に具体的な作り方を紹介していきます!
「専用ボトル」と「お茶パック」に分けてありますので、該当する方で進んでください!
専用ボトルを使用する場合
- お湯を沸かす
まずはお湯を沸かし始めましょう。
「水出しなのにお湯!?」って思いますよね 笑
これは「むらし」という大切な工程で使います。
そんなにたくさんは必要ないので、200mlもあれば十分ですよ。 - ストレーナーにコーヒーの粉を入れる
専用ボトルにはストレーナーと呼ばれる茶こしがついています。
分量を確認しながら、その中にコーヒーの粉を入れましょう。 - お湯を注ぎコーヒーをむらす
ストレーナーをボトルにセットし、ゆっくりお湯を注ぎます。
粉全体が湿ったら注ぐのを止め、そのまま30秒ほど待ちましょう。[バリスタにっしーのワンポイント]
このように粉をお湯で湿らせる工程を「むらし」といいます。
余分なガスを抜き、コーヒーの粉を開かせることによって、風味が格段に良くなります。 - 水を注ぎ入れる
ストレーナーを通しながら水を入れていきます。
むらしに使ったお湯と合わせてレシピ通りの量になるように注いでくださいね。[バリスタにっしーのワンポイント]
お水は必ず「軟水」を使用します。「硬水」ではコーヒーの成分がうまく抽出されず、嫌な苦みが強く出てしまいます。日本の水道水やミネラルウォーターは軟水がほとんどなので大丈夫ですが、海外のミネラルウォーターを使用する場合はよく確認しましょう! - 7~8時間ほど置く
冷蔵庫に入れ、あとは出来上がりを待つだけです! - 味見をしてストレーナーを取り外す
出来上がったらコーヒーを軽く混ぜて味見をしてみましょう。
丁度いい濃さに仕上がっていたらストレーナーを外します。
浸けっぱなしにしておくと雑味が出てきてしまうので注意してくださいね。 - 完成!
おいしい水出しコーヒーの完成です!
グラスに氷をたっぷり入れてお楽しみください。
お茶パックを使用する場合
- コーヒーパックを作る
お茶パックにコーヒーの粉を詰めていきます。
ひとつのパックに詰めすぎないように注意しましょう。[バリスタにっしーのワンポイント]
お茶パックは閉じ口が互い違いになるように二重にしましょう。
パックから細かい粉がもれにくくなるので、コーヒーの舌触りが格段によくなりますよ。
細かい粉がもれてくると、粉っぽいコーヒーになってしまうので要注意です! - お湯を沸かす
次にお湯を沸かしましょう。
「水出しなのにお湯!?」って思いますよね 笑
これは「むらし」という大切な工程で使います。
そんなにたくさんは必要ないので、200mlもあれば十分ですよ。 - パックをピッチャーに入れてむらす
パックをピッチャーに入れたらゆっくりと全体にお湯を注ぎます。
粉が軽く湿る程度の量でOKです。そのまま30秒ほど待ちましょう。[バリスタにっしーのワンポイント]
このように粉をお湯で湿らせる工程を「むらし」といいます。
余分なガスを抜き、コーヒーの粉を開かせることによって、風味が格段に良くなるんですよ! - 水を注ぎ入れる
ピッチャーに残りの水を入れていきましょう。
むらしに使ったお湯と合わせてレシピ通りの量になるように注いでくださいね。[バリスタにっしーのワンポイント]
お水は必ず「軟水」を使用します。「硬水」ではコーヒーの成分がうまく抽出されず、嫌な苦みが強く出てしまいます。日本の水道水やミネラルウォーターは軟水がほとんどなので大丈夫ですが、海外のミネラルウォーターを使用する場合はよく確認しましょう! - 7~8時間ほど置く
冷蔵庫に入れ、あとは出来上がりを待つだけです! - 味見をしてパックを取り出す
出来上がったらコーヒーを優しく混ぜて味見をしてみましょう。
丁度いい濃さに仕上がっていたらパックを取り出します。
浸けっぱなしにしておくと雑味が出てきてしまうので注意してくださいね。[バリスタにっしーのワンポイント]
パックを取り出すときには絶対に絞らないでください!
雑味成分が出てきて、せっかくのコーヒーが台無しになってしまいます。
絞りたくなる気持ちはよ~くわかりますが、ぐっとこらえましょう! - 完成!
おいしい水出しコーヒーの完成です!
グラスに氷をたっぷり入れてお楽しみください。
好みの味に仕上げるコツ
さて、水出しコーヒーの基本的な作り方を紹介しました。
でも、レシピ通りに作ったのにちょっと薄かったり濃かったりすることもありますよね?
それぞれ好みの味が違うので、それは仕方のないことです^^
そこで、ここではあなた好みの味に近づけるための調整方法を紹介していきたいと思います。
オススメ順に並んでいるので上から順に試してみてください。
うまく調整して、あなたの理想の水出しコーヒーを作り上げましょう◎
- 浸ける時間を調節する
浸ける時間を長くすると味が濃く、短くすると味が薄くなります。
ただし、長時間つけすぎると雑味まで出てきてしまいます。
味見をして、喉の奥にイガイガした苦味を感じたら、それ以上浸けるのは控えましょう! - 粉の量を調節する
コーヒーの粉量を増やすと味を濃く、減らすと味を薄くすることができます。
粉量による調整は味に影響を与えやすいので、5~10gずつ調整して様子を見てみましょう。 - 水の量を調節する
水の量を減らすと味が濃くなり、増やすと薄くなります。
こちらも影響を与えやすいので、少しずつ調整するようにしましょう。 - 挽き目を調節する
粉を細かくすると味が濃くなり、粗くすると薄くなります。
ただし、細かくしすぎると雑味も出やすくなるので、中挽きより細かくしない方が安全です。
粉っぽいコーヒーになってしまったときの対処方法
どんなに注意していても、細かい粉がコーヒーに入ってしまうことがあります。
舌触りがちょっとざらざらして気になっちゃいますよね。
でも、もし粉っぽいコーヒーになってしまってもあきらめるにはまだ早いですよ!
粉っぽいコーヒーを復活させるおすすめの方法を2つ紹介しますので、よかったら試してみてくださいね◎
茶こしでろ過する
出来上がった水出しコーヒーを茶こしでコシます。
そうすることで比較的粒の大きい粉は取り除くことが出来ます。
茶こしは100均などで簡単に購入できますのでお勧めですよ。
ペーパーでろ過する
ペーパーを使うと、より細かい粉まで取り除くことができ、クリーンなコーヒーに仕上がりますよ。
もし、コーヒードリッパーがあるなら、そこにペーパーフィルターをセットして、水出しコーヒーを通せばOKです。
もしくは、調理用のざるにクッキングシートを敷いてろ過することもできますよ。
少しずつゆっくり通していくのがポイントです◎
プロバリスタのオススメグッズ
それでは最後に、私のオススメする水出しコーヒーグッズを紹介しておきたいと思います。
プロの目から見て厳選した一品ですので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
出典:Amazon
HARIO 水出し珈琲ポット 1000ml
多くのコーヒー器具を手掛けるHARIO(ハリオ)社製の水出し専用ボトル。
ストレーナー部分が大きく、表面積を広いため、効率よくコーヒーを抽出することが出来ます。
また、口が広くて洗いやすく、ストレーナーも分解洗浄が出来るため衛生的で、食洗器にも対応しています。
ただし、最大容量が1000mlとちょっと控えめです。
詳しくはこちらで紹介されていますのでよかったらチェックしてみてください◎
出典:Amazon
HARIO 冷蔵庫ポットスリム 1400ml
こちらも同じくHARIO(ハリオ)社製のピッチャー。
広口なデザインでコーヒーパックが入れやすく容量も大きいためたっぷりと作ることが出来ます。
また、取手も大きく安定感があり注ぎやすいのもいいですね。
こちらも食洗器に対応しています。
詳しくはこちらで紹介されていますのでよかったらチェックしてみてください◎
出典:Amazon
トキワ工業 ふんわりお茶パック 60枚入
安心の日本製。パックにはマチがついており、コーヒーが入れやすい設計になっています。
値段も財布にやさしいお手頃価格ですよ。
詳しくはこちらで紹介されていますのでよかったらチェックしてみてください◎
まとめ
終わりに今回のポイントをまとめておきます。
もう一度頭の中を整理するのにお使いください!
これからも一緒に、あなたのコーヒーライフを素晴らしいものにしていきましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。
基本レシピ
レギュラーコーヒー:130g
水:1000ml
作り方
<専用ボトルを使う方法>
- お湯を沸かす
- ストレーナーにコーヒーの粉を入れる
- お湯を注ぎコーヒーをむらす
- 水を注ぎ入れる
- 7~8時間ほど置く
- 味見をしてストレーナーを取り外す
- 完成!
<お茶パックを使う方法>
- コーヒーパックを作る
- お湯を沸かす
- パックをボトルに入れてお湯でむらす
- 水を注ぎ入れる
- 7~8時間ほど置く
- 味見をしてパックを取り出す
- 完成!
好みの味に仕上げるコツ
- 浸ける時間を調節する
- 粉の量を調節する
- 水の量を調節する
- 挽き目を調節する
粉っぽい時の対処法
- 茶こしをつかってろ過する
- ペーパーフィルターをセットしたドリッパーやクッキングシートを敷いたざるでろ過する
専用ボトルを使う方法
水出しコーヒー専用のボトルを使います。
ボトルの中にストレーナー(茶こし)がついていて、簡単に作れるのが魅力ですね。
ただし、本体価格が\1,000~ほどするので、お茶パックよりは初期コストがかかります。