今回はコーヒーを愛する私が前回投稿同様に「ハンドドリップで本当においしいアイスコーヒーを淹れる方法」をドリッパーを変えてお伝えできればと思います。
今回使用するのは「メリタ」のドリッパーで淹れるアイスコーヒーを紹介していきます。
今回使用するメリタドリッパーは台形の形をしているのが特徴です。コーヒーの抽出口が1つだけであり、穴が小さいことから一定の抽出速度になるので味のブレを少なくすることができます。
アイスコーヒーはドリッパーを変えることで、同じ豆でも味わいの雰囲気に変化があります。
今回はメリタドリッパーの良さを知り、さらにワンランクアップしたコーヒーライフを一緒に楽しみましょう!
それではさっそく、基本のレシピと淹れ方を紹介していきます。
目次
レシピ(1杯分)
- コーヒーの粉:16g
- お湯:150g
- 氷:60g
以上が基本レシピになります。
今回は”急冷式”という淹れ方を紹介していきます。
急冷式とは、ホットコーヒーを氷の上にドリップし、一気に冷やす淹れ方です。
この方法では、氷が溶けてコーヒーが薄まるため、濃いめにコーヒーをドリップするようにレシピが作られています。
淹れ方
- ドリッパーにフィルターをセットし湯通しする
- サーバーに氷を60g入れる
- ドリッパーに粉を16g入る
- 粉全体にお湯を30g注ぎ40秒待つ
- お湯を120gゆっくりと注ぐ
- コーヒーが落ちきったらよくかき混ぜる
- 氷をたっぷり入れたグラスに注いで完成
全部で7工程もありますが、やってみると意外とシンプルにできますよ。
1つずつさらに詳しく説明していきますね!
使用する道具
メリタドリッパー
計り
ドリップポッド
温度計
フィルター
淹れ方の詳細
①ドリッパーにフィルターをセットし湯通しする。
まずはお湯を沸かしはじめます。
コーヒーを淹れる以外にも使うので、多めに沸かしてくださいね。
沸かしている間に、次の工程に進みましょう。
フィルターを折り曲げて安定させ、フィルターにセットします。
- 側面のギザギザ部分を折る
- 裏にして底辺部分のギザギザを折る
- 底辺の角を立てるように折る
湯通しして事前にドリッパーを温めておくことで、抽出時に注ぐお湯の温度を冷ますことなくコーヒーの抽出温度を一定に保つことができます。
同時に、フィルターの紙臭さも取り除きます。お湯が少なすぎると匂いが抜けないので多めに注ぎましょう。
サーバーに水を入れ、粗熱を取ります。
このあと、サーバー内でコーヒーを急冷するので、余分な熱はとっておきます。
粗熱が取れたら水を捨てましょう。
②サーバーに氷を60gいれる
氷を60g入れます。ピッタリ60gじゃなくて大丈夫です。
ちょうどいい氷がない時は、100円ショップで売っているシリコン製氷機がおすすめです。
好みの形、大きさのものを購入して使い続けるのもいいですね。
グラスに盛る氷とは別なので形は問いませんが、しっかりとサーバーを冷やすようにしましょう!
- ドリッパーに粉を16g入れる
ドリッパーを軽く叩いて、粉の表面を平らにしておきます。
粉の表面がでこぼこしていると、抽出するときにムラが出ます。
粉が山盛りになっていると、低いところにお湯が集中して、雑味の原因になってしまいます。お湯が触れる箇所にもムラがでて、雑味のある薄い仕上がりになってしまいます。
すべての粉からバランスよく味を引き出すのがおいしく淹れるコツですよ。
サーバーの上にドリッパーを置き、はかりに乗せたら目盛りを0にしましょう。
③粉全体にお湯を30g注ぎ40秒待つ
お湯が沸いたらドリップポットに移し、90℃になるまで冷まします。
なかなか冷えない場合は少しお水を入れても大丈夫ですよ。
お湯が90℃まで冷めたら、粉全体を湿らすようにお湯を注ぎます。
5秒くらいかけてゆっくりと30g注ぎましょう。
そのまま40秒間待ちます。ストップウォッチがあると便利ですよ◎
この”粉を湿らせてしばらく待つ工程”をコーヒー業界では「むらし」と呼びます。
むらす時間を含めて1分10秒を目安に次の工程に進めるといいですね。
熱湯を注ぐとコーヒー豆の雑味が出やすくなるため冷ましています。
最適な温度は諸説あります。豆の種類やポテンシャル、挽き目や焙煎具合によっても調整が必要です。思い思いのレシピを見つけるのも楽しいですよ。
コーヒー豆に含まれる余分なガスを抜くために行います。
これによって粉とお湯が馴染みやすくなり、風味の出方が格段に良くなります。
④粉全体にお湯を120g注ぐ
「むらし」が終わったら、20秒くらいかけてゆっくりと120g注ぎます。
この時、粉全体に注ぐのがポイントです。ドリッパー内にお湯が溜まり、ゆっくりと抽出していきます。粉全体から味を引き出していきますのでお湯が溜まっているかをしっかり確認しましょう。
粉が粗すぎるのでもう少し細かく挽いてみましょう。
自宅にコーヒーミルがない場合は、粉の量を増やすと良いですよ。
⑤コーヒーが落ちきったらよくかき混ぜる
⑦氷をたっぷりいれたグラスに注いで完成
おすすめのコーヒー豆
それでは最後にアイスコーヒーにおすすめの豆を紹介したいと思います。
Melittaで淹れたアイスコーヒーはブレが少なく、一定の時間をかけてゆっくり抽出するため濃度感のある飲み口になるのが特徴です。
そんなMelittaのフィルターで淹れるアイスコーヒーにピッタリな豆をいくつかセレクトしましたので、気になるものがあったらぜひ試してみてくださいね。
ブラジルの豆は酸味が控えめで、すっきりした味わいより苦味を感じる大人な味わいです。今回使用している「Melittaアロマフィルター」は抽出時間を長くコントロールすることに長けていますので、ブラジル豆のポテンシャルを最大限に引き出せます。
マンデリンは豊かな苦味と深いコクが特徴的な豆です。どっしりと飲みごたえのあるコーヒーが好きな方にはおすすめですよ。また、ほのかにハーブやスパイスを思わせるような独特の香りがあり、それがクセになってリピートする人も多いです。
今回使用した道具の詳細情報
アロマジックFSCマジック
HARIO V60レンジサーバー 01
Melittaアロマフィルター
HARIO マルチスケール
温度計 タニタ
ユキワ ドリップポット
味の調整方法
さて、ここまでで基本となる淹れ方を紹介しました。
しかし、出来上がったコーヒーを飲むと、思ったより薄かったり、逆に濃すぎたりすることもあると思います。
好きなコーヒーは人それぞれなので、そう感じてしまうのも当然ですよね。
なので、ここではよりあなた好みに淹れるためのレシピ調整方法を紹介していきます。
色々とレシピを変えてみて、最高の一杯を作ってみてください◎
調整のコツは、同時にいろいろな条件を変えないことです。
豆の挽き目なのか、豆の量なのか、1つずつ絞って調整すると理想の味に近づきます!
味が薄いとき
- 粉の量を増やす または 粉を細かくする
味が薄い時は、まず今より少し粉の量を増やしてみましょう。
粉が増えれば溶け出すコーヒーの成分も増えるので、味は濃くなります。
まずは1~2gほど増やして淹れてみてください。
また、自宅にコーヒーミルがあるなら、豆の量はそのままで、少し細かく挽くのも効果的です。
粉を細かくすると、より味が出やすくなるので濃いコーヒーに仕上がりますよ。
まずは1メモリほど細かくして淹れてみてください。
味が濃いとき
- 粉の量を減らす または 粉を粗くする
味が濃すぎる時は、粉量を少し減らしてみてましょう。
その分、すっきりとした味わいになりますよ。
まずは1~2gほど減らして飲んでみてください。
また、コーヒーミルを持っているなら、豆を粗めに挽くのも効果的です。
粉を粗くすると味が出過ぎるのを防げるので、スッキリ感がでてきますよ。
まずは1メモリほど粗めにして様子を見てみましょう。
もっと苦味がほしいとき
- お湯をゆっくり注ぐ または 深煎りの豆にする
- お湯を数回に分けて注ぐ
苦味をしっかりと出したいときは、お湯をゆっくりと注いでみてください。
じっくりと抽出することでしっかりとした苦みに仕上がります。
それでもまだ苦味が足りない場合は、次回買う豆を深煎りにするのもひとつの手です。
深煎りになるほど苦み成分をたくさん含んでいるので、より豊かな苦味が楽しめますよ。
また、豆を変えずにさらに苦味を出したい場合はお湯を40g×3回に分けて注いでみてください。
このとき各一回ずつお湯が落ちきってから次の40gを注ぐようにします。
自然と抽出時間が伸び、苦味成分が多く抽出されるため好みの苦さに近づけます。
苦味を抑えてすっきりした味わいにしたい場合
- お湯を手早く注ぐ または 浅煎りの豆にする
苦味を抑えたいときは、レシピより手早くお湯を注いでみてください。
初めのむらし時間を10秒早くするのも一つの手段です。または2回目の注ぎを少しだけ早く意識して注いでください。10秒〜15秒くらいで注ぐのが目安です!
素早く抽出を終わらせることで、苦みが出過ぎるのを防ぐことが出来ます。
それでもまだ苦味が強い場合は、次回購入時に浅~中煎りの豆を選ぶのもひとつの手です。
豆の焼き具合が浅くなると、含まれる苦み成分の量も少なくなるので、スッキリした味わいに仕上がりますよ。
一度にたくさん作るときの淹れかた
みんなで飲みたいときや、作り置きをするときなど、一度にたくさん作りたい場面は意外と多いですよね。
大量に作る場合も今回紹介したのと同じ淹れ方で作ることが出来ます。
ただし、ちょっとした注意点があるので紹介しておきます。
- 粉量を正しく調整する
- 正しいサイズのドリッパーを使う
一つずつ説明していきますね。
粉量の決め方
一度にたくさん作る時は、粉の量を調整する必要があります。
実は、単純に倍々にしていけばいいわけではないんです。
ドリッパーの構造上、単純に2倍、3倍と増やしてしまうと、味が濃くなりすぎてしまいます。
適正な分量を下の表にまとめておいたので目安にしてください◎
大量抽出レシピ
ちなみにお湯と氷の量は、単純に2倍、3倍・・・と増やしていけばOKです。
ドリッパーサイズの選び方
今回使用している「Melittaアロマフィルター」には3つのサイズがあります。
サイズによって一度に淹れられる杯数が決まっているので、作る量に合わせたドリッパーを
選んでください。
- アロマフィルター1×1 :1杯用
- アロマフィルター1×2 :2杯用
- アロマフィルター1×4 :4杯用
参考:Melitta 公式サイト(https://www.melitta.co.jp/melitta_hh/pourover/aromafilter/)
これにともないペーパーフィルターのサイズも変わってくるので注意してください!
まとめ
それでは、今回の内容をまとめていきます。
ぜひ、おいしいアイスコーヒーを楽しんでみてくださいね。
〇基本レシピ(1杯分)
- コーヒーの粉:16g
- お湯:150g
- 氷:60g
〇アイスコーヒーの淹れ方
- ドリッパーにフィルターをセットし湯通しする
- サーバーに氷を60g入れる
- ドリッパーに粉を16g入る
- 粉全体にお湯を30g注ぎ40秒待つ
- お湯を120gゆっくりと注ぐ
- コーヒーが落ちきったらよくかき混ぜる
- 氷をたっぷり入れたグラスに注いで完成
〇おすすめのコーヒー豆
〇味の調整方法
〇一度にたくさん作る場合の注意点
- 粉量の調整
- ドリッパーのサイズ
- アロマフィルター1×1 :1~2杯用
- アロマフィルター1×2 :1~4杯用
- アロマフィルター1×4 :1~6杯用
KE-TA
バリスタの専門学校を卒業。
内カフェにて店長兼バリスタとして勤務し、コーヒーの焙煎から抽出までのスキルを習得。
その後は、pop upカフェの開催・運営に携わり、独自の視点からコーヒーの良さを発信しています。
にっしー
日本バリスタ協会(JBA)の公認バリスタ。
日本に10名ほどしかいない最難関資格JBA Barista License Level 3 を取得。
お店でコーヒーを淹れるかたわら、専門学校で後進への指導やバリスタのトレーニングを行っています。
無類の方向音痴でよく道に迷います。